今村 守孝
おとめ座銀河団
この一枚に、一体いくつの銀河が写っているのでしょう。
楕円型のもの、うずまき型のもの、そのどちらでもない不規則な形のもの…。
この銀河団の大親分であるM87(左下の楕円銀河)のような巨大銀河もあれば、米粒のように小さく写っている銀河もあります。この一つ一つの銀河には数百億から数千億個の恒星が含まれており、その恒星を惑星が回っているというわけです。
おとめ座銀河団までの距離は、およそ6,000万光年。私たちの銀河系から最も近いところにある銀河団です。あちらから見れば、私たちの銀河系も小さな銀河の一つに過ぎません。(私たちの銀河系は、「棒うずまき型」をしていると考えられています。)
《作者より》
春の星座と秋の星座には数多くの銀河が潜んでいますが、特にこの、おとめ座と かみのけ座の境界付近は、適当に望遠鏡を向けるだけでもいくつもの銀河が視野に飛び込んできて、逆に構図に迷ってしまいます。
「マルカリアンの銀河鎖」を中心に、欲張ってM87楕円銀河(左下)から、M88うずまき銀河(左上の端)までを取り込みました。
撮影データ
日 時 2011年 1月5日 2時43分より
露 出 10分×6 計1時間
カメラ CANON EOS 5D MarkU(赤外カットフィルター換装) ISO 800
光学系 TAKAHASHI TSA-120 口径12cm屈折望遠鏡
レデューサー使用 焦点距離670mm F5.6
追 尾 TAKAHASHI EM-100赤道儀 STVによる自動ガイド
印 画 CANON Pro9000 MarkUプリンター
撮影地 浜松市水窪町 家老平