金星の日面通過

 水星と金星は、内惑星といって地球よりも太陽に近い所、すなわち地球軌道よりも、内側を回っています。そのため、太陽の比較的近くにいるので、真夜中に姿を見ることはありません。宵の明星、明けの明星という言葉を聞いたことがありませんか?
これは金星が地球よりも太陽に近い所にいるために、太陽のそばにしかいない為です。真夜中の明星という言葉もあるのですが、これは木星をいいます。木星は地球軌道より外側を回っているので、真夜中でも見ることができるんですね。

 さて、金星は地球よりも内側を回っているので、太陽−金星−地球と並んだ時に、太陽の前を金星が通過していく様子を見ることができます。 これが6月6日におきた金星の日面通過です。
ただし、金星と地球の軌道面はわずかに傾きを持っていますので毎回おこるわけではなく次回見られるのは、なんと105年後になってしまいます。

金星は地球のおとなりの星で、日面通過の時には、最も地球に近づく為、非常に大きくなっています。
いくつか黒いシミが見られますが、これは太陽の黒点です。金星は太陽黒点よりも遥かに大きいことが判りますね!

日食メガネを通してみると、小さく黒い点が太陽に見られましたので、ご覧になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

≪作者より≫

 天気予報は、かなり厳しいものでしたが、幸いなことに、晴れ間が広がってくれて、無事、
 撮影することが出来ました。
 知人のニコン D5100を急遽お借りして撮影しましたが、液晶モニタが見やすく、カメラの進化を感じました。

≪撮影データ≫

■撮影者  宇都 正明 
■カメラ   ニコン D5100 デジタル一眼レフカメラ
■光学系  AstroTech製AT65EDQ 屈折望遠鏡 1.5倍バローレンズ 645mmF9.9 
        ソーラーフィルタ使用 
■赤道儀  タカハシ製 EM-200赤道儀
■撮影日時 2012年6月6日 
■撮影地  磐田市内自宅にて 
■露光時間 1/125秒 
■画像処理 PhotoShopCS5 
■出力    Canon PIXUS Pro9500 Canon写真用紙絹目
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