遠州天体写真愛好会

2023 星空浪漫

月・星のある風景・星野   太陽系の仲間  星空の彼方




 

         「二十億光年の孤独」

 詩人谷川俊太郎の処女詩集は、昭和20年代の出版。当時、世界最大のパロマ天文台の200インチ望遠鏡がとらえていた最遠の銀河は20億光年だったようです。さらに観測が進んだ昭和40年代、私の小学生の頃、わくわくして見ていた教室の図鑑の最後のページに出ていた銀河が50億光年先の光の「シミ」でした。そして今やすばる、ハッブル、ジェームズウェッブ望遠鏡などの活躍により100億光年をはるかに超す距離の銀河が観測されています。まさに宇宙はインフレーション、人智の範囲も広がっていることが窺われます。

 我が遠州天体写真愛好会の来場者数は初めの頃は期間中500人ぐらいだったものが今回は約1万人。写真展出展数も60点ぐらいのから始まって少しずつ増えて、今回は126点。宇宙は拡大とともにすき間が大きくなっていますが、この写真展はA4サイズの作品が中心だったのが、今や全紙サイズも見られるほどで、中心となるクラスは「A3ノビ」でしょうか。すき間どころかすき間がないくらいずいぶんと高密度の見ごたえのある作品群となってきました。その内容も、当初は難しかった天の川の描写、遠くて暗い銀河の撮像、月・惑星の詳細画像など機材の充実にも助けられ表現の世界が広がってきました。そして、今年も多くの人たちにインパクトを与えたのでは、と密かに自負しています。

 実際の宇宙はさらに拡大するのかどうかはわからないそうですが、最先端の望遠鏡たちはさらに宇宙が始まったころに近い天体(はるか遠い天体)を見つけていくことでしょう。楽しみですね。

では、遠州天体写真愛好会はどうか。さらなる機材の進歩を取り入れ、多くの情報を得ながら新しい作品を完成させ、新自由主義の荒波にも負けず会場を確保しつつ、より多くの人たちと感動を分かち合えるようこれからも地道に頑張ってまいります。よろしくお願いします。

 最後に、今回も長期間にわたって会場の借用にご協力をいただいたショッピングセンタープレ葉ウォーク浜北様には深く感謝申し上げます。

                                 

 写真展実行委員長 野中 敬
会場風景       ☆アンケートの集計      来場者のコメント集 




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