2001年6月26日に発生した砂嵐は、見る間に拡大して7月から8月にかけての観測の好機にのっぺらぼうの火星を演出しました。写真中はその直後のものであり、中央やや左の辺り、上の写真でははっきり見えていた模様が途切れています。火星の気象の熱心な観測者は別として、私を含め多くのミーハー的天文ファンはがっかりしてしまったものです。
 なお、火星のこの辺りは大シルチスといわれ「晴れて」いればいちばん模様が濃くて名所といわれているところです。   
※参考に下は砂塵に覆われてのっぺらぼうなった7月31日の火星です。(同一場所)

<作者より>
 以前の銀塩写真では感度が不足していて早いシャッターが切れずボテッとした像しか撮れませんでしたが、デジカメの登場でかなり改善されました。しかし、気流の安定した夏とはいえ、高度があまり高くないこともあって気流の影響はあります。感度の高い、値段の安い1眼レフタイプの登
場が待ち望まれます。

撮影日時     上2001.6.24 22:05      下6.27 23:07
露出        いずれも1/2s
光学系       25p反射望遠鏡(タカハシ・ミューロン)NJP赤道儀
           LV6oで拡大撮影(約F50相当)
カメラ        ニコンクールピクス990マニュアル望遠側ファインモードで撮影
画像処理     ステライメージ3及びフォトショップ5.5で画像処理
撮影地       自宅(浜北市貴布祢)
火星・大砂嵐の発生
野中 敬
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