中央やや上の、写真では「右矢印」のように見える辺りが子午線の湾です。その名のとおり、火星の経度の原点で、いわば「火星のグリニッジ」と行ったところでしょうか。ところでこの辺りは探査機による映像を見ると、望遠鏡で見る表面の模様とは関係なく、月のような多くのクレーターで覆われています。将来この地に降り立っても地上で眺めたなつかしい模様は実感できないんでしょうね。
<作者より>
今回の火星は準大接近とされ、火星としてはかなり大きくなりますが、いて座周辺にいて、あまり高度が高くならず、また、梅雨の時期と重なり天気が期待出来ないことから必ずしも最良の条件とは言えません。2003年の大接近はその点かなり好条件になりそうで、今から楽しみです。
撮影日時 2001.6.17 23:19
露出 1/2s
光学系 25p反射望遠鏡(タカハシ・ミューロン)NJP赤道儀
LV6oで拡大撮影(約F50相当)
カメラ ニコンクールピクス990マニュアル望遠側ファインモードで撮影
画像処理 ステライメージ3及びフォトショップ5.5で画像処理
撮影地 自宅(浜北市貴布祢)
火星・子午線の湾付近
野中 敬