町田 謙吾
アンドロメダ銀河
一見、これは何の写真?と思われるかもしれませんが、アンドロメダ銀河が写野におさまりきらず、半分だけ写っているのです。このスケールから、これが
230万光年の彼方にある銀河だということを忘れてしまいそうです。 画面いっぱいに散らばっている星ぼしは私たちの銀河系の星。その間をすり抜けて、アンドロメダ銀河の光が地球まで到達しています。遠くて雲のようにしか見えないその渦巻きも、何千億個もの恒星の大集団です。そこにはきっと数多くの地球型惑星が存在していることでしょう。私たちは自分の銀河系の姿を外から見たことがありません。気のきいたアンドロメダ星人が、私たちの銀河系の写真を撮って、こちらに向けて送信してくれていたらうれしいのですが・・・(230万年前に)。
《作者より》
北遠地方の山の上は夏になると霧に包まれやすく、星空をのぞめないことが多いのですが、この日は一晩中スッキリと晴れわたり、満天の星ぼしを堪能できました。写真のように鮮やかに見えなくても、双眼鏡 や望遠鏡でナマで見るアンドロメダ銀河は宇宙のスケールを体験できて素晴らしいものです。ただ、その感動は市街地では味わえません。
撮影データ
日時 2004年 8月14日 2時07分より
露出 5分×6コマ重ね合成 合計30分
カメラ キヤノンEOS-KissDigital(赤外カットフィルター改造品)
ISO800
光学系 ヨシカワ光器 口径20cm ニュートン式反射望遠鏡
コマ補正レンズ使用 焦点距離800mm F4
追尾 タカハシEM-100赤道儀 電動運転
印画 オリンパスP-400昇華式プリンター
撮影地 竜頭山
作者 町田謙吾