町田謙吾

                シュワスマン・ワハマン彗星
 

テレビや新聞で「謎の彗星」と報道されたのは、この彗星が1930年に発見されてから1979年に再発見されるまで、50年近くも行方不明になっていたからです。
 わずか5.4年の周期で太陽を廻り、もともとあまり明るくならない彗星ですが、1995年に太陽に近づいたとき突然分裂し、内部の物質を放出して一気に200倍以上も明るさを増しました。そして2006年5月中旬、その状態をある程度保ったまま、地球との距離1,100万Kmまで大接近するため話題 になったのです。
 4月には小さな断片まで入れるとなんと50個以上にも分裂していることが観測されましたが、小型の望遠鏡や双眼鏡で見えたのは最も明るい「C核」と「B核」の2つです。
 
《作者より》

 今年の5月は例年になく悪天続きで、地球最接近の頃は見ることができず残念でした。予報された以上には彗星は明るくならなかったのですが、尾を引く彗星が2つ並んで星空を駆けていく様子はとてもロマンチックです。


撮影データ

左の写真

 日時     2006年 5月4日 03時20分より
 露出     2分×2コマ 合計4分
 カメラ    キヤノンEOS-KissDigital(赤外カットフィルター改造品)  ISO800
 光学系   キヤノンEF200mm F2.8 L||  
 絞り     F3.5
 撮影地   秋葉山

右の写真

 日時     2006年 5月5日 01時55分より
 露出     3分×3コマ 合計9分
 カメラ    キヤノンEOS-10D ISO800 
 光学系   タムロンSP AF28-75mmF2.8XR Di 60mmで使用
 絞り      F3.5
 撮影地   水窪町 家老平

 追尾     タカハシEM-100赤道儀 電動運転
 印画     エプソンPM-970Cプリンター

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