パンスターズ彗星

彗星は太陽系の辺境からやって来ます。その本体は、ほとんど氷でできていて少し塵を含んでいるので「よごれた雪玉」にたとえられます。直径は数kmのものが多いですが、太陽に近づくとその熱で表面が溶けて蒸発し、放出されたガスと塵が太陽と反対の方向に長い尾を引くので、その姿から「ほうき星」とも呼ばれます。
 2013年3月10日に太陽に最接近したパンスターズ彗星は、遠ざかりつつも4月に入ると、明け方の北東の空で徐々に地平線からの高度が上がって見やすくなりました。その尾はおうぎ型に広がって見えました。
この彗星はその軌道から、二度と戻ってこない彗星だと考えられています。

《作者より》

パンスターズ彗星は、結果的に日本からは4月中旬ごろが一番良く見えたのではないでしょうか。
今年の春は寒い日が多く、この写真を撮った日も山の上では氷点下で、しかも強風が吹きつけ、撮影は困難を極めました。

撮影データ

    日 時    2013年 4月13日 4時06分より
    露 出    2分×3 計6分
    カメラ     CANON EOS 5D MarkU ISO 1600
    光学系    TAKAHASHI TSA-120 口径12cm屈折望遠鏡 
             レデューサー使用 焦点距離670mm F5.6
    追 尾    TAKAHASHI EM-100赤道儀・電動追尾
    印 画    CANON Pro9000 MarkUプリンター
    撮影地    竜頭山
    作 者    町田 謙吾 
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