野中 敬
月面七景C  直線の壁

半月を少し過ぎた頃、天体望遠鏡でのぞくと真ん中やや左下のあたりに黒い筋のような「直線の壁」が見えます。長さ110km、高低差300mの断崖です。そこに降り立てば、さぞかし壮大な眺めかと想像してしまいますが、実際はこの崖は幅2.5kmもある緩やかな斜面だそうです。「直線の壁」を取り囲んで左側にはクレーターのリムのようなものがなんとか確認できますが、右側にはリッジと呼ばれるシワのようなものしか見えません。昔は巨大なクレーターだったのでしょうか。

<作者から>

 壁というと立ちはだかる感じで、思わず我が人生を感じてしまいます(笑。そんな大したァものじゃありません。)。これに対して「橋」と名がつくとなにか希望につないでくれるようでうれ嬉しくなります。月面にもオニール橋とかプリアルドスW谷に架かる橋などがあります。次にはぜひこれらをご紹介したいと思います。

撮影データ

撮影日時及び露出 

光学系及びカメラ 



画像処理

撮影地  
2014.12.30 19:30
1/60 約1,000コマを合成
25p反射望遠鏡(タカハシ・ミューロン)NJP赤道儀
直接焦点で撮影(F12)
Skyris445M(モノクロイメージ撮像)
IR742フィルター使用
レジスタックス6、ステライメージ5で画像処理
CANON PIXUS PRO100で出力
自宅(浜松市浜北区貴布祢)
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