田代 貞
10月8日の皆既月食 
地球の影とターコイズ・フリンジ現象

 2014年10月8日に見られた皆既月食です。遠州地方はあいにく曇り空でうまく見ることができませんでした。この写真は雲間から一瞬顔を出した皆既中の月を写したものです。月食というのは太陽とは反対方向に伸びている丸い地球の影の中に月が入り込む現象です。ですから太陽の直射日光が当たらず見えなくなってしまうはずですが、実際には地球の周りの大気を通過した赤い光(月から見ると地球の空気層が夕焼けのように赤くリング状に見えるはず)が月面をほのかに照らします。影の中心に行けば行くほど光が届かないのでより暗い赤になります。

○地球の影
画像3枚を使ったの地球の影を再現した合成写真です。影の中にある皆既中の月は赤く、中心に向かう程暗くなっています。三日月は雲を通しての撮影で露出が長くなっています。

○ターコイズ・フリンジ現象
 ターコイズとはトルコ石のことです。月面の一部が青く見えることからこの名があります。地球のオゾン層を通過した青い光が月面に映る現象で今回の月食では顕著に見られました。地球の影の縁に近いところで見られます。この写真はちょうど皆既から抜け出る頃の時間になります。

撮影データ

              地球の影
         影左    中央    影右
撮影日時   2014年 10月 8日 
撮影時刻   19h09m 19h48m  20h42m
露出       8秒    20秒    10秒
ISO      1000    800     400
カメラ      EOS 6D 
光学系     タカハシFC76
         +レデューサーF5.9 
撮影システム  三鷹GNS−26   
画像処理    ステライメージ・フォトショップほか
印画システム  キヤノン MP960
         ピクトリコプロソフトグロスペーパー

      ターコイズ・フリンジ

 
20h26m
15秒
400
EOS 6D 
タカハシFC76
+レデューサーF5.9 
三鷹GNS−26   
ステライメージ・フォトショップほか
キヤノン MP960
ピクトリコプロソフトグロスペーパー
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