町田 謙吾
池谷・張(チャン)彗星は、今年の3月中旬に太陽に約7600万km(地球ー太陽間の半分)の距離まで近づき、夕方の西の空で、肉眼で見える明るさになりました。
この写真では月といっしょに写っていますが、彗星は月より約330倍遠くにあったので、宇宙空間ではかなり長い尾を引いていたことが想像できます。
《作者より》
低空に薄雲がかかって明るすぎる月の光をやわらげてくれました。それでも、彗星の尾が写るよう1分間露出したため月齢2.3の月が太く写ってしまいました。
やはり、夕方の空では今一つよく見えませんね。この彗星は、今から341年前の1661年にもやって来たことがわかったそうですが、当時の暗い空ではたぶん、もっとよく見えたことでしょう。
撮影データ
日時 2002年 3月 16日 19時17分と19時18分
露出 1分+1分(2コマ合成)
カメラ ペンタックスLX
光学系 ペンタックス A 50mmF1.7 絞り F2.8
フィルム フジ プロビア400F
追尾システム タカハシTG-SP赤道儀・電動運転
印画 エプソン PM-800C プリンター
撮影地 水窪町 家老平
池谷・張 彗星 と 月