オリオン大星雲
ここは、次々と新しい星が誕生してくる現場です。
 三つ星など、オリオン座の星のいくつかもこの星雲から生まれて散らばって行ったのです。
オリオン大星雲は、街明かりのない暗い空の下では肉眼でも存在が分かりますが、天体望遠鏡でその中心部をのぞくと、まさに誕生したばかりの4つの赤ちゃん星「トラペジウム」を見ることができます。
《作者より》

 ほとんどの星雲は、写真では鮮やかに写っているので期待して望遠鏡をのぞくとかすかにボーっと見えるだけでがっかりさせられるものばかりですが、オリオン大星雲だけは、眼視と写真、それぞれの魅力は優劣がつけがたいです。たしかに写真ほどの「色」を見ることはできませんが、透き通るベールのような雲の中にトラペジウムが輝く様子をナマで体験するのは、何物にも代えがたいものがあります。
 この星雲は、中心部と周辺部の明るさの差があまりにも大きいため、1枚の写真でその両方を表現するのは難しいものがありますが、露出時間を変えて撮った何枚かの写真を重ね合わせてそれに挑戦しました。
撮影データ

    日 時    2011年 1月4日 22時43分より
    露 出    30秒×4、2分×4、5分×4、10分×4、20分×2  計1時間10分
    カメラ     CANON EOS 5D MarkU(赤外カットフィルター換装) ISO 400
    光学系    TAKAHASHI TSA-120 口径12cm屈折望遠鏡 
             レデューサー使用 焦点距離670mm F5.6
             半数のコマはレンズの前に十字に糸を張り撮影
    追 尾    TAKAHASHI JP赤道儀 STVによる自動追尾
    印 画    CANON Pro9000 MarkUプリンター
    撮影地    浜松市水窪町 家老平
    作 者    町田 謙吾 
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