町田 謙吾
アイソン彗星

 2013年秋になっても予想された明るさに達していなかったアイソン彗星ですが、金星軌道の内側に入った昨年11月中旬、突然数倍の明るさになり、いく筋のものイオンの尾を吹き出しました。
 テレビのニュース等では、11月末に消滅してしまってから大きく取り上げられたので、元気だった頃のアイソン彗星を見た人は少ないのではないでしょうか。

《作者より》

アイソン彗星がバーストしたとの情報を聞き、山まで撮影に行きました。その1週間前に見た時よりずっと明るくなっており、まだ肉眼では確認できなかったものの双眼鏡で簡単に見つかりました。
本来なら彗星の動きに合わせて追尾撮影した方が尾を鮮明に描写できますが、背後に見える米粒のような銀河たちをいっしょに写し取りたかったので、露出時間を切り詰めて恒星追尾としました。
結果的には、この11月16日前後がアイソン彗星の一番よく見えた時期となったわけですが、もし太陽最接近後も生き残っていたとしたらどんな姿を見せてくれただろうと想像は膨らみます。

撮影データ

日 時 
露 出 
カメラ  
光学系 
      
追 尾 
印 画   
撮影地  
2013年 11月16日 午前4時57分より
1分×4 計4分(後半2コマは恒星を除外してコンポジット)
CANON EOS 6D  ISO 1600
TAKAHASHI TSA-120 口径12cm屈折望遠鏡 
レデューサー使用 焦点距離635mm F5.3
TAKAHASHI EM-100赤道儀・STVによる恒星追尾
CANON PRO-1プリンター
竜頭山(天竜の森 北駐車場)
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