野中 敬
月面七景F  東の海

「月は地球に対していつも同じ面を見せているから裏側は見えない」と言われています。つまり50%ということですが、これは正確ではありません。ひょう動と呼ばれる軌道上での首振り運動があり、59%まで見えることになっています。
 この恩恵で見られるものに東の海があります。本当に条件がいいとき、満月の直前にちらりと見ることができる貴重な?ものです。月の周回きどう軌道からの衛星写真では、直径930km、620km、480kmの三重のリングからなる巨大なクレーターを写し出しています。
  この写真では、月の地平線近くの黒い部分が東の海。手前に春の湖などが見えています。箱根山の芦ノ湖みたいな存在です。

<作者から> 

 とにかく大好きな場所です。しかし、なかなかその姿を見ることができない。年にわずかしかないチャンスを逃さずに撮らなければなりません。ベストな条件ではありませんでしたが、とにかく写ってくれていて良かった。

撮影データ

撮影日時及び露出 

光学系及びカメラ 



画像処理

撮影地  
2015.5.5 23:12
1/60 約1,000コマを合成
25p反射望遠鏡(タカハシ・ミューロン)NJP赤道儀
直接焦点で撮影(F12)
Skyris445M(モノクロイメージ撮像)
IR742フィルター使用
レジスタックス6、ステライメージ5で画像処理
CANON PIXUS PRO100で出力
自宅(浜松市浜北区貴布祢)
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